車のバッテリー交換をしたり、うっかりバッテリーを上げてしまったり…そんな経験はありませんか? バッテリーに接続されているエンジンスターターも、電源が一時的に断たれることで設定がリセットされてしまうことがあります。
特にユピテルのエンジンスターターでは、バッテリー関連の作業後にパーキング(P)・ポジションの設定がリセットされ、「ピピピッ ピピピッ ・・・」という断続音が鳴り続けることがあります。これは再設定が必要な合図です。
この記事では、ユピテル エンジンスターター(VE-E***などの一般汎用モデル)のパーキング・ポジション再設定方法と、バッテリー上がり後に知っておきたい車両ごとの後処理についてご紹介します。
※この記事のエンジンスターター再設定方法は、VE-Eなどの一般(汎用)モデル用の手順です。車種専用モデルをご使用の場合は、お手数ですが各製品の取扱説明書をご確認ください。また、下記の手順を試しても改善しない場合は、ユピテルご相談窓口または製品取付店にお問い合わせください。
再設定が必要になるケース
•車のバッテリーを交換した時。
•車のバッテリーが上がってしまった時。
•車種別専用ハーネスの取りはずしを行った時。
•その他、エンジンスターター本体(車載ユニット)から常時電源が断たれた場合。
これらの後、エンジンスターターの車載ユニットから「ピピピッ ピピピッ ・・・」という断続音が鳴り始めたら、パーキング(P)・ポジションの設定がリセットされています。
ユピテル エンジンスターター パーキング(P)・ポジション再設定手順(一般汎用モデル向け)
設定をやり直す前に、一度車輛のバッテリー マイナス端子の脱着を行うことが推奨されています。
準備ができたら、以下の手順で再設定を行います。
手順1:エンジンキーの操作
•ブレーキペダルから足を離したまま、エンジンキーを OFF → ACC → ON と切り替えます。
※プッシュスタート装備車の場合も、OFF → ACC → ON と切り替えてください。
•この操作で、「ピピピッ ピピピッ ・・・」という断続音が止まります。
•操作後、約3秒後に「ピピッ」という確認音が鳴ります。
ご注意: ブレーキペダルを踏んだままエンジンキーをONにすると、正しく設定できません。
手順2:ブレーキペダルを踏み込み、確認音を確認
•次に、ブレーキペダルを踏み込みます。
•この時、車載ユニットから「ピッ」という確認音が鳴るかどうかを確認してください。
ここで、その時の状況によって手順が2つに分かれます。
パターン①:ブレーキペダルを踏み、「ピッ」という確認音が鳴らなかった場合
手順2で「ピッ」という確認音が鳴らなかった場合は、以下の「2-1」の手順へ進みます。
1.ブレーキペダルを踏み込んだまま、シフトレバーをパーキング(P)からリバース(R)に切り替えます。約3秒後に「ピッ」音が鳴ります。
2.ブレーキペダルを踏み込んだまま、シフトレバーをリバース(R)からパーキング(P)に戻します。約2秒後に「ピー」音(または、「ピロロロロロ」)が鳴ります。
これで設定完了です。
パターン②:ブレーキペダルを踏み、「ピッ」という確認音が鳴った場合
手順2で「ピッ」という確認音が鳴った場合は、以下の手順へ進みます。
1.ブレーキペダルから足を離します。
2.約2秒後に「ピー」音(または、「ピロロロロロ」)が鳴ります。
これで設定完了です。
設定完了後の確認
どちらのパターンでも設定が完了したら、以下の確認を行ってください。
•エンジンキーをOFFに戻し、「ピピピッ、 ピピピッ・・・」の断続音が鳴らなくなった事をご確認ください。
•エンジンスターターのリモコンで、エンジンの始動が出来るかご確認ください。
上記の手順で改善しない場合は、ユピテルのご相談窓口、または製品取付店までお問い合わせください。
【重要】バッテリー上がり後に、エンジンスターター再設定とは別に必要な「車両側の後処理」について
上記のユピテルエンジンスターターの再設定は、あくまでエンジンスターター側の設定です。
車のバッテリーが上がったり交換したりした後は、エンジンスターターの設定以外に、車両側で別途固有の再設定や後処理が必要になる場合があります。これらは車両のモデルや年式によって内容が異なります。
特定の状況下における車両固有の後処理と思われる手順。
•特定の年式のトヨタ車に限定される内容として、キーをON・アクセサリーONにし、サイドブレーキを一度戻して再度かけると「ピピピ」と鳴って設定完了となる、という手順が紹介されています。これはユピテルのエンジンスターター再設定手順(ブレーキペダルや「ピピッ」「ピー」音)とは異なる、車両側の操作と音です。
•また、バッテリー上がり後にパワーウィンドウのオート機能が使えなくなった場合の対処法として、運転席の窓を一番下まで下げてから引っ張り上げたまま3秒以上保持し、その後他のドアも同様に操作するという手順も紹介されています。これも、エンジンスターターの再設定とは別の、車両側の設定回復操作です。
これらの手順は、すべての車両に共通するものではなく、特定の車種や年式に限定される後処理である可能性が高いです。
したがって、ユピテルエンジンスターターの再設定を行った後も、何か車両の機能(例:パワーウィンドウのオート機能、ナビゲーションシステム、時計など)に異常がある場合は、必ずお車の取扱説明書をご確認ください。車両固有のバッテリー上がり後の後処理方法が記載されているはずです。
まとめ
ユピテル エンジンスターター(一般汎用モデル)のパーキング・ポジション再設定は、主にブレーキペダルとシフトレバーの操作で行い、確認音(ピッ音、ピー音)で正常完了を確認します。
バッテリー関連の作業後には、エンジンスターターの設定だけでなく、お車本体にも固有の設定回復が必要になる場合があります。その際は必ずお車の取扱説明書をご確認いただくようお願いします。
これらの情報が、バッテリー関連の作業後のトラブル解決のお役に立てば幸いです。
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【免責事項】 本記事は提供いただいた情報に基づき、ユピテル エンジンスターター(一般汎用モデル)の一般的な再設定方法と、バッテリー上がり後の車両固有の後処理の一例について記述しています。すべてのケースに適用されるものではなく、特定の車種や状況によっては内容が異なる場合があります。作業を実施される際は、必ずご自身の製品および車両の取扱説明書をご確認いただき、ご自身の責任において行ってください。万が一、本記事を参考にされたことで何らかの不具合や損害が発生した場合でも、一切の責任を負いかねますことをご了承ください。